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救命救急センターには救急課という部署があり、救急救命士の他、医師、看護師ではなくとも可能な業務を実施するための事務職員、ケアワーカーが配属されています。
令和3年10月1日付で救急救命士法および救急救命士法施行規則の一部改正が施行され、これまで院外から医療機関に到着するまでの間に限定されていた救急救命士による救急救命処置の実施を、重度傷病者が医療機関に到着し入院するまでの間(入院しない場合は医療機関に滞在している間)においても医師の指示下で実施することが可能となりました。救急救命士が実施できる救急救命処置は33項目ありますが、研修を行いながら実施出来る処置を増やしていきます
主に、日勤(8:30~17:00)、遅番(11:30~20:00)、準夜(16:10~翌0:40)で勤務していただきます。公休は、毎月の土日祝日と同じ日数を確保できるように配慮していますが、交替勤務なので曜日は固定できません。
入職してから5年目を迎えた今、病院救急救命士の環境は変わりつつあります。 私が入職した当初、日本赤十字社の規程類に救急救命士という職種の定めがなかったため事務職と同じ一般職としての採用でしたが、昨年(2021年)の救急救命士法の一部改正に伴い、日本赤十字社の細則改定が行われ、コメディカル(医療技術職)での採用へと変更になりました。今回の法改正により、法的には消防機関で勤務する救急救命士と同じく救急救命処置を行えるようになりましたが、救急救命処置をするには様々な環境等の整備が必要であり、今はまだすべての救急救命処置ができるところまでは至っておりません。
石巻赤十字病院では救急救命士業務管理委員会を立ち上げ、院内での働き方やルール創りを、多職種の方々の意見をいただきながら病院全体として検討を進めております。
また当院では、県内の病院で唯一、医師、看護師と救急救命士が同乗するDr.carを運用しています。出動時は病院内とは違った空間の中、最善の処置ができるよう医師、看護師、救急救命士がそれぞれ役割分担をして、1つでも多くの救命や後遺症の低減を目指し、活動しています。これまで学んできたシミュレーション等を活かし、我々救急救命士が力を発揮できる場所です。
その為には、救急外来でのフィジカルアセスメントやテクニカルスキル、ノンテクニカルスキル能力を身に付け、より良い医療に貢献できればと思っております。
また、病院で働く救急救命士は少ないですが、患者さんに寄り添う存在になって行くとともに、「うちの病院には救急救命士がいるから強みになる。」と言った病院救急救命士を目指し、チーム医療の一員として患者さんのために今できることを精一杯行っております。
救急救命士はプレホスピタル(病院前救護)の充実を図るために生まれた国家資格ですが、私は、Dr.carや病院内といった「外と内」の両方の目線から医療現場を学びたいと思い、病院救急救命士になりました。
病院内では私たち救急救命士が学んできたような知識以上に新しい知識を増やしていくことができ、日々新たな分野での対応ができるようになり自分自身の成長を感じることができます。
転院搬送業務では、蓄えてきた知識を使い限られた情報の中から、どういった変化が考えられるかなど自分で考えて行動していきます。常に臨機応変な対応が求められるので、広く周りを見る視野が身に付いてくると思います。
私たち救急救命士は、昨年度の法改正により病院内でも救急救命処置が行えるようになり、今後も自分達の努力により更に成長し活躍できる資格になるものだと病院救急救命士の立場で感じています。
石巻赤十字病院では現在8名の救急救命士がいます。
病院内での業務については医師や看護師、医療技術職といった多職種の方が、また8名の中には現場経験豊富な救急救命士の先輩が指導してくれるので、救急救命士の得意分野も磨くことができ、働く場としても学ぶ場としてもとてもよい環境だと思います。